郡山西武店




 郡山西武店は2004年1月に閉店したLIVIN前橋店(旧前橋西武店)と同様西友のGMS店舗「西友郡山店」として1975年9月9日に福島県郡山市駅前1丁目の東邦精麦郡山駅前ビルに開業、約一年後の1976年11月6日に百貨店事業部管轄の店舗「郡山西武店」へ改称・改装をしました。ビルの外装特に窓の造りが西武百貨店渋谷店に類似した造りにて、同様な外観の建物が同じころに竣工したセゾングループ小売店舗建物にいくつか存在しております。一例を挙げれば、西武百貨店沼津店新館が該当しております。

 西友郡山店として開業した際に、西友の堤清二社長が郡山商工会議所で記者会見を行っておりました。また、開業当日には一日店長として仁科明子を、12日には森田健作(2009年4月5日から千葉県知事に就任)を呼びイベントを開催していました。
 1976年11月6日に郡山西武店となった際には大空真弓を一日店長としてイベントを開催していました。
 東邦精麦郡山駅前ビルには、日本信託銀行郡山支店が1975年6月9日に郡山支店を市内大町から移転し郡山西武店閉鎖後の2001年6月1日に本店と統合し廃止されるまで入居しておりました。

 郡山市に東京資本の大型小売店舗進出としては西友が2社目となります。郡山市に東京資本の大型小売店舗進出1社目は1969年12月14日に中町へ進出したイトーヨーカドーになります。イトーヨーカドーは秋田銀行郡山支店の隣にあった「クローバー」という大型店舗が閉鎖されてその後継店舗として後にグループ入りするベニマルの要請によって出店しました。そのため、食品売り場はベニマルが担当しておりました。

 西友郡山店が開業した1975年(昭和50年)という年は福島県郡山市界隈にとっては大きな出来事がいくつかありました。流通系の話題では、西友の斜め向かいに丸井郡山店が11月8日開業と大町商店街と駅前アーケード街を挟むようにダイエー郡山店が11月20日開業しました。世界的な話題にもなった出来事としては郡山の隣町である三春町出身の登山家田部井淳子さん(旧姓:石橋)が女子登攀クラブ「エベレスト日本女子登山隊」副隊長兼登攀隊長として5月16日に女性で初の世界最高峰のエベレスト登頂を達成した年でありました。
 東京資本の大型小売店舗複数進出により競争が激化した郡山市中心市街地、仙台資本の丸光がまず撤退しました。1980年代後半となりますと自家用車で買い物へ向かう方々が急増したため、旧市街地立地の大型小売店にも動きが出てきました。
 イトーヨーカドーが中町の店舗を1988年1月20日に閉店し、市街地としては新興エリアである西ノ内へ1989年6月29日に新店舗を開業させました。ダイエー郡山店は不振のためディスカントストアー「トポス」店舗に転換するも結局閉店しました。
 
 郡山西武店も駅前大型店舗として隆盛を極めておりましたが、徐々に売り上げが低下していきます。
 打開策として郡山西武店を2000年10月15日に閉店し、旧市街地外れ(長者)にあった日東紡(登記上本店は福島市、実際の本社機能は東京都内に所在。郡山市細沼町に日東病院という企業経営病院もあり、LIVIN敷地内に案内看板もある。)の紡績工場跡にTHE・MALL郡山<ザ・モール郡山>を2000年11月22日開設しキーテナントとして移転して西武店からLIVINへ変更された際に事実上唯一の店舗移転をしました。
 LIVIN郡山店「ザ・モール郡山」についてはこちらのページをご覧ください。

 移転後空いた店舗建物は改装しまして専門店ビル「ATi郡山」<アティ郡山>が開業したのは2001年5月ですが、当時は地下の西友食品館やらクレディセゾンのセゾンカウンター、書籍販売店「リブロ」、無印良品売場もありましてザ・モール郡山(LIVIN郡山店)のサテライト的な部分がありました。
 ATi郡山となってからの無印良品売場の運営は、大家である東邦精麦がFCとして運営していました。

 
(当サイトの相互リンク先でありますとみ様の「でぱあとまにあ」には、旧郡山西武店最終日の様子及びATi郡山の詳しい説明をされたページがございますのでぜひご覧ください。)  
郡山店
 
郡山西武店(ATi郡山)ビックアイ展望室より(2005年8月撮影)



 上に掲載されております写真には撮影時は営業していた丸井郡山店と東邦銀行郡山駅前支店が右側に写っております。東邦銀行郡山駅前支店は1950年(昭和25年)8月10日に郡山市中町7番地ロ(2015年時点ではうすい百貨店敷地になります。)から東邦銀行郡山中町支店(2015年時点で存在している同名の銀行支店とは別もの)が移転名称改称して営業開始しました。りそな銀行の前身行である協和銀行郡山支店を1948年(昭和23年)10月1日に東邦銀行が営業譲受して郡山中町支店とするも、当時の東邦銀行郡山支店(2015年時点で存在している東邦銀行郡山中町支店になります。)と至近距離に存在していたため駅前へ移転したそうです。この写真に写っている店舗建物は1966年(昭和41年)12月12日竣工したものです。
 ちなみに協和銀行(旧:日本貯蓄銀行)郡山支店は、1945年(昭和20年)10月15日に開設されておりました。
 協和銀行(旧:日本貯蓄銀行)郡山支店長と東邦銀行郡山中町支店長(初代)を、その後1956年(昭和31年)10月11日から1959年(昭和34年)1月27日まで東邦銀行郡山支店長を取締役兼任にて務めたのが、箭内守信氏になります。猪苗代湖ズのメンバーとして「I love you & I need you ふくしま」にかかわっている郡山市出身のクリエーティブディレクター箭内道彦氏との縁戚関係があるかは不明にて機会があれば調べてみたいものです。なお、箭内守信氏は協和銀行の前身行である不動貯金銀行池袋支店にて同店舗開設時(1939年(昭和14年)12月11日)に支配人を務めた経歴を有しております。銀行員として2度も新規店舗立ち上げを支店長として行っていたことになります。
 ちなみに、セゾングループの源流となる「武蔵野デパート」は、1940年(昭和15年)3月14日に池袋で発足していました。

 
東日本大震災後のATi郡山
 
東日本大震災後のATi郡山(旧:郡山西武店建物)(2011年7月9日撮影)


 2011年3月11日に発生した東日本大震災の大地震被災によりしばらくの間休業しておりましたが、東日本大震災前から予定されていた大改装を行い2011年9月22日より営業再開しました。建物下層階にJR郡山駅ビルから「ヨドバシカメラ」が移転し入店しました。上層階のタワーレコードやネットカフェの自遊空間は改装後も引き続き入店しております。無印良品は東日本大震災後JR郡山駅ビルに店舗を設けたため、ATi郡山から撤退しております。
 

ヨドバシカメラ入店後のATi郡山
 
ヨドバシカメラ入店後のATi郡山(旧:郡山西武店建物)(2015年8月16日撮影)


 福島県郡山市出身のアイドルである丸山夏鈴さんが、デビューシングル「Eternal Summer」発売開始の2015年2月28日にタワーレコード郡山店にてインストアライブを開催しました。丸山夏鈴さんは千葉県内の大学へ進学して千葉県内に在住しておりますので、千葉県知事である森田健作氏と時期は違うけれども同じ建物でイベントを行っていたという事にもなる。丸山夏鈴さんは千葉県が出資しているFMラジオ局「ベイエフエム」で大学の実習を行っていたそうです。森田健作は西友郡山店の開店イベントにて代表作の「さらば涙と言おう」を恐らく歌っていたのではなかろうか。


 参考文献・Webサイト
 変化対応 あくなき創造への挑戦 イトーヨーカ堂、2007年
 タベイさん、頂上だよ 田部井淳子の山登り半生記 山と渓谷社、2012年
 協和銀行史 協和銀行、1969年
 協和銀行通史 あさひ銀行、1996年
 不動貯金銀行創立四十周年記念寫眞帖 不動貯金銀行、1940年
 東邦銀行二十年史 東邦銀行、1963年
 東邦銀行五十年史 東邦銀行、1992年
 福島民報
 ニッキン
 丸山夏鈴の「かりんの夢への階段」
 Childish(丸山夏鈴のお母様が運営されているブログ)


最新取材日:福島県郡山市所在店舗のため省略
最終更新日:2015年8月16日

★ザ・モール郡山(LIVIN郡山店)に出店の果汁工房 果琳(かりん)と同音のお名前である丸山夏鈴のファーストシングルです。★


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